アーマッド・ジャマルを聴く
ジャズ好きの知人夫婦が日本から来ていて、おとといのバードランドに続いて今日はブルーノートへ出かける。
アーマッド・ジャマルといえば、1950年代、マイルス・デイビスが自分のグループのメンバーに迎えいれようとしたとき、「帝王」の申し出を断ったピアニストとして知られている。音楽的にも、マイルス自身アーマッドに影響を受けたと語っている。
もっとも私は30年ほど前にジャズ喫茶で何回か聞いた程度で、その後はとんとご無沙汰してる。
今日のメンバーはジェームズ・カマック(b)、アイドリス・ムハマド(ds)のレギュラー・トリオにマノロ・バドレーナ(per)が加わったカルテット。今月発売された新譜「It's Magic」と同じ面子だね。
(フラッシュを焚かなければ写真OKのことが多いけど、今日は「ノー・フォトグラフィー」とのことで写真はなし)
「伝説的」ピアニスト、しかも日曜の夜とあってブルーノートは満員、1席も空いていない。バーには立ち見の客もいる。
アーマッドは78歳だからかなりの歳だなと思っていると、背筋をしゃんと伸ばし確かな足取りでステージに上ってきた。ピアノの前に座り、ぱらぱら音を出したかと思うと立ち上がり、椅子の高さを調整させる。貫録十分。
曲は多分、新譜に収められたオリジナル曲ばかり(1曲だけスタンダードを弾いたが、曲名思い出せない)。よくスイングする美しいシングル・ノートと、オクターブ奏法っていうのかな、オクターブ違いの音を重ねた力強いアドリブを組み合わせた演奏で、聴く者をぐいぐい惹きつける。
シングル・ノートのフレーズがまだ続きそうなところでアーマッドは突然弾くのを止め、ベースやパーカッションを指さす。一瞬の沈黙。指さされたベースやパーカッションが親分の指示に従って、ピアノの音が消えた空白を埋めてゆく。
そんな「間」の取り方と、シングル・ノートからオクターブ奏法に変化するタイミングの意外さ、ピアノからベースやドラムスへと受け渡すタイミングの意外さが新鮮で、そのあたりがマイルスにインスピレーションを与えたんだろうか。
78歳の音楽とは思えない若々しさ。1時間余りの短い演奏だったけど、誰もが堪能して拍手、また拍手でした。
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