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2008年1月10日 (木)

オバマとヒラリーの演説

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大統領予備選の報道にはCNNが飛びぬけて力を入れている。開票が始まると同時にライブ特番が始まり、刻々と開票速報を流しつづける。

9日にあったニュー・ハンプシャーの予備選。共和党は早々とマケインの当選が決まったけど、民主党はヒラリー・クリントンとオバマが2~4%の得票差で終盤まで競り合い、ついつい中継を最後まで見てしまった。

面白かったのは、勝負が決まった後の2人の演説。

オバマは「私たちは変化が起こりつつあることを示すことができた」と「敗戦の弁」を語りながら、「Yes, we can」という言葉を10回以上も使ってみせた。

「私たちはイラクの戦争を終わらせることができる。Yes, we can.」「私たちは子供たちのために保健制度を整備することができる。Yes, we can」といった具合。オバマが「Yes, we can」と言葉を発すると、会場の支持者がいっせいに唱和して「Yes, we can」と答える。

なんだか1カ月前、近くの教会へゴスペルを聴きにいったときの雰囲気とそっくりなんだなあ。コール・アンド・レスポンス形式を取り入れた演説は、まるで説教師みたい。説教師が繰り返したのは「Yes, we can」ではなく、「神は復活する」だったけど。

オバマは演説上手と定評があるけど、彼が手本にしているらしいJ・F・ケネディの演説というより、ややアジテーターのそれに近いように、僕には見えた。

一方、ヒラリー・クリントンは、感に堪えぬように「Thank you so much.」と素朴で「芸のない」言葉を、こちらも10回近く繰り返した。ここで負ければ後がないヒラリーにとって大きな逆転勝利だったけど、投票前日に涙ぐんで見せたことが「ヒラリーも人の子なのね」と女性の同情を買ったことの延長線上で、ここでも「人間的」な表情を見せたことになる。

でも涙が「嘘泣きじゃないか」と言われたように、この「人間的」で「芸のない」態度も計算のうちじゃないかと邪推される(? もちろんスピーチ・ライターがいるわけだから)あたりが、ヒラリーのつらいところだね。

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