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2008年1月14日 (月)

ブルックリンご近所探索・14

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アパート近くからバスで10分ほど海に向かって走ったあたりに、レッド・フックと呼ばれる地域がある。港湾と倉庫・工場地域で、20世紀前半には栄えたけれど、海運も、造船などの工業も廃れて、すっかり荒れ果ててしまったらしい。

数年前に『レッド・フック』(邦題:贖いの地、新潮文庫)というミステリーを読んだことがある。ここで起こった殺人事件を地元の刑事が解決する刑事もので、ミステリーとしては大した出来ではなかったけど、レッド・フックの風景描写が印象に残っている。そこには、この一帯がこんなふうに描写されていた。

「港のすぐ対岸には、マンハッタン南部の高層ビルが狂ったように林立しているのに、レッド・フックはひっそりと静まりかえっていて、ただ風が吹きわたるばかりだった。風は玉石敷きの通りのうえでささやき、ひっそりとした倉庫群のまわりをゆったりと流れた。遠くのほうから、移動遊園地でミスター・フロスティのアイスクリームを売っているトラックのかすかな鐘の音、港のほうで鳴るブイの音が聞こえるかもしれない」

そんな無人の倉庫がスーパーマーケットになり、けっこう人を集めていると聞いて、ふらりとバスに乗って行ってみた。

土曜の午後というのに人影もまばらな通りのどん詰まり、海際に5階建ての倉庫があり、なるほど1階部分がフェアウェイというスーパーになっている。倉庫の扉にはガラスが嵌められてしゃれた窓になり、古い建物の再生ってこうやるんだなという見本みたい。なかは元倉庫だけに広く、ものすごい量の商品が積み上げられている。

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こちらは建物の背面。海に面してカフェテラスが設けられている。ターキー・サンドイッチを食べたけど、サラダつきで6ドル弱。安くて、味も悪くない。カフェテラスの前には、かつてここを走っていた路面電車が置かれている。テーブルから見える風景は、倉庫群とニューヨーク湾。

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視線を少し北にずらすと、遠くに自由の女神も見える。カフェテラスは若い子供づれのカップル、老夫婦、ゲイのカップルなどでいっぱい。買い物と、海を見ながら軽食を楽しめる、ちょっとしたおしゃれスポットになっているみたいだ。

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周辺を歩く。これはウォーターフロント博物館。この日は休みだった(土曜の午後だってのに)。遠くに自由の女神が写っている。

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近くの家。バーか何かなのか(看板はない)、それとも民家なのか? 人の気配はなく、よく分からない。

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バス通りも閑散としてるけど、一歩脇の道に入ると人っ子ひとりいない。

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コメント

遅ればせながら、新年のお慶び申し上げます。
レッドフック行かれたんですね。
Fairwayいかがでしたか?ちょっと前まではまだまだ知る人ぞ知るスポットでしたが、最近はFairwayのカフェも賑わっていますね。Fairwayの上はレジデントになっていて、ニューリッチ族達(笑)が占領しているそうです。家賃は安い部屋で50万~とか。

投稿: yucca | 2008年1月16日 (水) 13時58分

ひえ~っ、50万ですか。ダンボ地区の古いビルやウィリアムズ銀行を改造したコンドはもっとするんでしょうね。数年すると、ブルックリンも様変わりするかもしれませんね。

フェアウェーは安くはないけど品物は豊富だし、質も悪くないから、ときどき散歩がてら行くことになりそうです。

こちらこそ、遅ればせながら、今年もよろしくお願いします。

投稿: | 2008年1月17日 (木) 08時11分

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