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2007年12月 5日 (水)

クリムト展

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ノイエ・ギャラリー(NEUE GALERIE)でクリムト展をやっている。

メトロポリタン美術館近くにあるこのギャラリーは、20世紀ドイツ・オーストリア美術が専門で、今回の展示はギャラリーの2人のオーナーが所蔵する作品。個人コレクションといっても、クリムトの油絵8点に120点以上のドローイング(展示されていたのは40点ほど)と、そんじょそこらの美術館では及びもつかない。「オーストリア以外では最大のコレクション」と豪語するのもうなずける。

金をちりばめた「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」(上の写真がその部分)は去年、史上最高値の155億円で購入したものだという。この作品を中心に、女性の肖像や風景画にドローイング。加えて、クリムトの女性が身につけている20世紀初頭ウィーンの装飾的なネックレス、ブローチ、腕輪なども展示されている。

それらが、クリムトが実際に所蔵していたインテリアを使って彼のスタジオを再現するという趣向の部屋に飾られる贅沢さ。このギャラリーの富と力を否応なく見せつけられる。

油絵では、森の樹木や、花が咲き乱れる民家の壁と庭を描いた作品など、これまで見たことのない初期の風景画が興味深かった。柔らかな緑や花の描写は印象派ふうな筆づかい。遠近法を使わない平面的な画面が、後の装飾的な作品に通じているように思った。

代表作のひとつ、金をふんだんに使った「アデーレの肖像」は琳派の絵画みたい。装飾的でありながら、なんというか、精神性を感じさせるのがいいね。

このギャラリーは、1914年に建てられた建築も見もの。内装は凝っているし、吹き抜けの天井はアールヌーボーふうなデザインの擦りガラスで、ガラス越しの柔らかな光が空間を満たしている。1階の、ウィーンのサロンを模したカフェ・ザバルスキーは客が並んでいたので、地下のカフェでひと休み。

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