カード・キーの顛末
(歩道で見かけた工事中の看板。日常のデザイン感覚とささやかなユーモアが素敵だ)
僕が住んでいるアパートは100世帯ほどが入っている16階建ての建物で、正面玄関はフォト・スワイプ・カードというカード・キーで開ける。カードの持主の写真が入ったカードを、玄関のカード受けに挟んでスライドさせると、そばにある小さな赤ランプが緑に変わってドアを開けることができる。
かみさんが遊びに来て10日ほど滞在したので、彼女のフォト・スワイプ・カードをつくってもらいにアパートのオフィスに出かけた。これが難物でしたね。
かみさんが来たのが土曜だったので、オフィスに行ったのが月曜日。これまでの経験から、用事が一度ですめばかなりの幸運に恵まれたことになると分っている。話をすると、すぐにつくってくれそうだったので、これはうまくいきそうだ、と思ったのがそもそもの間違い。
ソニーのデジタル・カメラで写真を撮り、それをセキュリティ・システムにつないでカードをつくるんだけど、どうもうまく動かないらしい。アフリカ系の女性が何度か試したあげく首を振って、明日また来てくれと言う。
翌日の火曜日。オフィスに行くと、かみさんの写真だけでなく、僕の写真も新しく撮るという。僕はカードを持ってると言ったけど、なぜかよく分からないが新しくつくりなおすんだという。
僕が持っているカード・キーには緑色のバーコードがついていた。でも、できあがった新しいカードには2枚とも赤いバーコードがついている。新しいキーと古いキーを交換したとき、なんだかいや~な予感がした。
そのまま外出し、夜遅くに帰ってキーを開けようとしたら、悪い予感てなぜ当たるんだろう、何度やってもドアが開かない! 僕のだけじゃなく、かみさんのカードで何度試してもだめ。幸い顔見知りのドアマンが内側から開けてくれたけど、彼が休憩にでも行っていたら、しばらく締め出されるところだった。
水曜日。今日も出かける予定があるので、玄関のキーがないと困る。オフィスに行ってドアが開かないと説明すると、昨日の女性がカードを受け取り、しばらくシステムをいじった後で一言。「なんで開かないのか、私には分らない」。
結局、後で部屋に届けるからということで、部屋で待つことになった。2時間ほどして、セキュリティの男性がキーを届けてくれた。今度こそ大丈夫だろうと思って、出がけに試してみると、僕のは開くけど、かみさんのがまたしても開かない!
オフィスのセキュリティ・システムには、玄関と同じようなカードをスライドさせる装置がついていた。不良品をつくりなおした後で、動くかどうか確認もしてないんだろうか? そのあたりの感覚がよく分からない。
木曜日はオフィスが開いている時間に行くことができず、結局、かみさんのカード・キーが出来上がったのは金曜日、日本に帰る3日前だった。
かみさんは「この国はどうなっているの?」とあきれていたが、こんなことでいらいらしても始まらない。それに、僕がこの国で普通のアパート暮らしをしてみようと思ったのは、口はばったい言い方になるけど、そういう小さなトラブルも含めてすべてを楽しんでみようと思ったからでもある。
8月にアパートに入居したとき、2、3日でつながると言われたインターネットが10日もかかって友人にこぼしたら、10日かかっても一度でつながったんだからいいと思わなきゃ、と言われた。その意味がよく分かる。
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