二度栗山へ
散歩で国道17号を与野・大宮方向に歩くと二度栗山がある。山といっても大宮台地の縁にある高台で、弘法尊院という寺がある。境内には数十体の石仏と石碑が集まっていて、てっぺんに弘法大師の石像がある。この石仏群はもともと二度栗山の麓に点在していて、これらを一巡りすると四国八十八カ所を巡ったお遍路と同じ利益があったそうだ。
昭和20年代後半には、二度栗山に「温泉」があった。5、6歳のころ、一度だけ祖母に連れられて行ったことがある。どうやら大正期にここでラジウム温泉が出たらしい。温泉に入ったあとくつろいで飲み食いする、小型の船橋ヘルスセンターみたいな施設だった。舞台も記憶にあるから、歌謡ショーでもあったのか。娯楽の少ない時代だから、けっこう賑わっていたのかもしれない。寺の近くに2階建ての古い木造家屋があり、壁にかすれた文字で「旅館」と書いてある。これが「温泉」の名残りなのかも。今度、確かめてみよう。
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