January 01, 2011
December 16, 2009
神保町そぞろ歩き
(神保町で必ず寄る映画・演劇書の矢口書店。脇へ回ると、なかなか洒落た建物じゃないですか)
映画の時間まで2時間ほど空いたので、神保町の古書店街をそぞろ歩き。
最近は神保町交差点からすずらん通りや駿河台下に向かって歩くより、専修大学や水道橋方面に歩くことが多い。そのほうが僕が興味を持ってる分野の専門店が多いから。
でもここはそぞろ歩きのつもりが、ついつい買ってしまうのが悩みの種なんですね。今日も3冊ほど買ってしまった。
菊地成孔・大谷能生『憂鬱と官能を教えた学校』。サブタイトルは「バークリー・メソッドによって俯瞰される20世紀商業音楽史」。小生、ジャズ・ピアノをちょっとかじったけど、限りなく専門書に近い本なので歯が立たないかも。レイモンド・チャンドラー『さよなら、愛しい人』。村上春樹の新訳。春樹訳『ロング・グッドバイ』も楽しめたので。もう1冊は雑誌、『散歩の達人』「浦和・与野・大宮」特集号。9年前の雑誌だから店はだいぶ変わってるけど、地元がどう見られてるか気になって。
予算オーバーで、いかんなあ。おまけに、矢口書店で見つからなかった虫明亜呂無『女の足指と電話機』がほしくなり、帰ってからアマゾンで注文してしまった。でもこれで正月休みはたっぷり楽しめる。
そうそう。小生が16年前に編集したムック『侯孝賢(ホウ・シャオシェン)』に2000円の値づけがされていた(定価1400円)。古書の値づけと中身に相関関係があるわけじゃないけど、定価より上がっているのは嬉しい。というより、自分のつくった本が定価より安く売られてるのを見るのは悲しいもんです。自分の買いたい本が安くなってると、やった!と思うのにね。
でも16年前、ムックに1400円の定価をつけていたんだなあ。今年、編集に加わったムックの定価は980円だった。定価は刷り部数との関係で決まるから一概には言えないけど、ムックや本の値段がこの十数年、ちっとも上がっていない。
ていうか、今、ムックに1400円の定価はつけにくい。『侯孝賢』はマニアックな本だから部数を絞って定価を高くする方向で決めたけど、今こういう映画本をつくろうとしたら1200円以内に収めたいと考えるだろう。
このムック、小生の趣味でつくったに近い。カメラマン、ライターを含めスタッフ3人が台北に10日以上滞在したから、編集費もそれなりにかかっている(航空チケットもらうのと引き換えに、侯孝賢ロケ地ツアーのガイドをやったのも楽しい思い出)。結果、熱烈な侯孝賢ファンが買ってくれてそこそこ売れ、さすがに黒字にはならなかったけど、小さな赤字に収まった。
October 20, 2009
April 01, 2009
March 29, 2009
東中野の夜
総武線・東中野の東中野ギンザにある中華料理店・十番は、「町の正しいラーメン屋」。昔はどの町にも安くておいしいラーメン屋があったけど、最近はやけに凝ったラーメンやチェーン店に押されて少なくなってしまった。ここは今では数少ないそういう店の、僕の評価ではベスト1。
地元商店街にある大衆的な店で、店内にはカウンターとテーブルが4卓。メニューは麺類のほかにご飯類の焼飯、天津丼、一品でレバニラ炒めやマーボ豆腐に餃子などがある程度だ。ラーメンは東京風で、太めの麺にあっさりした醤油味。
もっともこの店にくる人たちは、たいてい「ラーメン餃子」ではなく「タンメン餃子」を注文する。ここのタンメンは、あっさりした透明スープといい、たっぷり野菜の具といい、塩味スープにぴったりの太めの麺といい、絶妙の取り合わせなんだなあ。
僕が過去に食べた最高のタンメンは、高校時代に授業を抜け出して食べにいった西日暮里駅近くのラーメン屋のものだけど、十番のタンメンは記憶の中で美化されているに違いないそれにも勝る。
野菜の多い餡の餃子がまた美味。ジャージャー麺も人気メニューだけど、たまに来るとどうしても「タンメン餃子」になってしまう。
店の人たちは気さくだし、値段もお手頃。残念なのは、東中野に来るのは映画館のポレポレ坐か、友人たち行きつけの酒場にたまに顔を出す程度なので、年に数回しか食べられないことだ。こういうラーメン屋がご近所にほしい。
今日は友人の作曲家・淡海悟郎のミニ・酒場コンサートがあるので、ホーム沿いに坂道を降りて新宿寄りの駅前へ。酒場マ・ヤンは、まるで日活の映画にでも出てきそうなレトロな雰囲気の飲み屋街の一角にある。
プログラムはシューマンの歌曲とミニオペラ「マジソン群の端(はじ)」。「マジソン群」は作曲した淡海悟郎がピアノを弾き、作詞した水野賢司(バリトン)とソプラノの室井綾子が歌う。笑いの絶えない小オペラ。
コンサートを終えて、もう一軒。
February 25, 2009
February 19, 2009
浅草から上野へ
浅草へ来た目的はここ。梅むらの豆かんを買いに。豆かんは色んな店で売ってるけど、ここに敵う味はない。えんどう豆は柔らかく、寒天は瑞々しく、黒蜜は上品な甘さ。かの色川武大が愛したのもうなずける。
天気が良かったので、上野までぶらぶら歩くことにした。
昔、三味線の店「ばち孝」、いまは不動産の店。
この廃ビル、もとはどんな姿をしていたんだろう。
東本願寺。7年前に亡くなった友人の墓に手を合わせる。
彫刻刀や特殊刃物の店、光雲。銅ぶきの外壁が緑青を吹いて美しい。
光雲のウインドー。
近くにはこんな現代的な建物もある。元禄時代創業の襖・障子・屏風の店、松屋の店舗と、上階は賃貸しマンション。2008年度グッド・デザイン賞を受けた建物だ。
寄席発祥の地、下谷神社。
もと雀荘、その前はなんだったんだろう? 正面の浮彫がしゃれている。
上野駅近く。まだこんな路地がある。
August 14, 2007
August 05, 2007
July 11, 2007
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