July 21, 2017

2つの写真空間

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Shinya Fujiwara & Daido Morriyama photo exhibitions

写真展というより、その場を体感できる写真空間展ふたつ。

藤原新也「沖ノ島」(~8月1日、日本橋高島屋)。神官以外は入れない「禁足の森」が12メートルのパノラマになっているなど、神聖な島の空気にひたれる。来年からは一般人の入島が禁止されるので、貴重な写真展かも。

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森山大道「Prettly Woman」(~9月17日、銀座・AIKO NAGAWAWA GALLERY)。まるで新宿の風俗街に足を踏み入れたよう。


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June 02, 2017

日本写真協会賞受賞作品展

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お手伝いしている日本写真協会賞受賞作品展がオープンした(~6月8日、六本木・富士フイルムフォトサロン)。展示されているのは作家賞の大西みつぐ、有元伸也、新人賞の横田大輔、鶴崎燃、4氏の作品。作品の前に立つ大西さん(プロを被写体に写真の腕が悪くてごめんなさい)。4日午後2時からは大西さんのギャラリートークもある。ぜひご覧ください。


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May 28, 2017

「異郷のモダニズム 満洲写真全史」展

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ボランティアで大阪へ行った帰り、名古屋で途中下車し「異郷のモダニズム 満洲写真全史」展(名古屋市美術館、~6月25日)へ。

満洲の写真は断片的には見ていたけど、「全史」と銘打つだけのことはある。満鉄が内地へのパブリシティとして撮影した昭和初期の記録的な写真、淵上白陽らが撮影した芸術写真、国(満洲国)が主導したプロパガンダの写真など、植民者の日本人が満洲をどう捉え、内地にどう伝えたかを時代を追って跡付ける。最後に、敗戦によってソ連軍や中国共産党軍によってインフラ施設を奪われ廃墟となった、米軍撮影の写真もある。

充実した写真展。立派な図録が出ているけど、名古屋だけの開催はもったいない。


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February 28, 2017

金丸重嶺写真展

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Kanamaru Shigene photo exhibition

「写真家 金丸重嶺 新興写真の時代 1926-1945」展に行く(~3月3日、江古田・日大芸術学部芸術資料館)。

昭和初期、新興写真と呼ばれる都市的な表現に刺激され撮影した初期の作品から、花王石鹸などの広告写真、ベルリン・オリンピック、従軍した武漢作戦、国策宣伝用の写真まで。新聞・雑誌の紙誌面やパンフレット、当時のアルバム、オリジナル・プリントやニュー・プリントで構成されている。

興味があったのは、当時、新装して売り出された花王石鹸の広告写真。発売までの予告は金丸重嶺、発売後は木村伊兵衛が撮影している。雑誌や新聞の広告5点が展示されていた。モンタージュを多用したダイナミックな表現。生活感あふれる木村の広告とはタッチが違う。

ベルリン・オリンピックやヨーロッパのスナップははじめて見た。金丸重嶺は写真家としてより書き手として知っていたけど、この写真群は時代の空気を伝えてくれる。

充実したカタログを無料でいただけるのはありがたい。


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November 23, 2016

ロバート・フランク展へ

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Robert Frank'Books and Films,1947-2016'

ロバート・フランク「Books and Films,1947-2016 in Tokyo」展(~11月24日、東京芸術大学美術館)へ。

ドイツの出版社シュタイデルが出版したフランクの写真集と映画。写真はプリントでなく、新聞用紙に印刷されている。フランクのオリジナル・プリントは高価で法外な保険料がかかるため、ふつうの展覧会はほとんど開かれない。そこで大学など教育機関を会場に、世界中でこんなかたちで開かれているそうだ。印刷した写真を会期終了後に廃棄することで、美術品として流通する写真へのある種のメッセージにもなっている。

なるほど、こういう見せ方もあるんだなあ。いろいろ触れるのも楽しい。こんなスタイルでなければフランクの全貌を知ることはできなかったろう。


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July 01, 2016

チャンビ写真展がすごい

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Martin Chambi photo exhibition

東京・池尻のSUNDAY(世田谷区池尻2-7-12)で7月3日(日)までやっているマルティン・チャンビ写真展が素晴らしい。

ペルーの先住民として生まれたチャンビが1920~50年代にかけてガラス乾板やフィルムで撮影したインディオたちの肖像、クスコの町の風景、マチュピチュ遺跡など。人格がにじみ出るポートレート、くっきりした光と影に縁どられた風景には、未開の地に出かけた白人がエキゾチックな風物を採集する視線でなく、インディオが自ら生きる土地と人々に向けた暖かな視線がある。

チャンビに惚れた写真家の白根全氏が身銭を切って開催にこぎつけた。2日午後1時からギャラリートークもある。


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May 18, 2016

J=A.ラルティーグ展へ

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Jacques Henri Lartigue phoro exhibition

埼玉県立近代美術館の「ジャック=アンリ・ラルティーグ 幸せの瞬間をつかまえて」展(~5月22日)へ。

埼玉近美はわが家から歩いて7、8分のところにある。いつも散歩したり孫と遊びに行く公園で、いつでも行けるとのんきに構えていたら気がつけば会期末が迫っていた。

ラルティーグは1970年代に『カメラ毎日』で大々的に紹介され、その後、リブロポートから3冊組の写真集も出た。それらを見てはいたけれど、プリントを見るのははじめて。もっとも、ラルティーグは生涯アマチュア写真家というスタンスを通したから、オリジナル・プリントを見る楽しみというより、どんな家庭アルバムをつくっていたかという興味。

20世紀初めに大型カメラを使いながら、人や車の瞬間の動きを捉えているのが面白い。その頃にカラー写真や映画を撮っているのも初めて知った。タイトル通り、見ていて幸せな感情に満たされる展覧会。


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February 05, 2016

石川竜一展へ

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Ishikawa Ryuiti photo exhibition

『Okinawan Portraits2010-2012』『絶景のポリフォニー』で昨年の木村伊兵衛賞と日本写真協会賞をうけた石川竜一の写真展へ(横浜・横浜市民ギャラリーあざみ野、~2月21日)。

受賞作を中心に、それ以前の「脳みそポートレイト」(人体の合成写真。原点がわかる)、「ryu-graph」(カメラ抜きのフィルム上の表現)、「目窓」(インドのスナップショット)などと、近作の「CAMP」(自然風景)、「考えたときには、もう目の前にはいない」(インスタントフィルムによる日記)。

石川が何を考え、何を表現してきたかがわかる充実した展示でした。

同時開催の「『自然の鉛筆』を読む」は写真草創期の作品と機材。こちらも面白い。

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January 24, 2016

森山大道写真展「通過者の視線」その他

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Moriyama Daido photo exhibition

池袋の東京芸術劇場へ森山大道写真展を見に行ったら、入口を入ってすぐの大型画面でいきなり森山さんに会った。

写真展は1980年代の「光と影」、複写物を拡大して網目のイメージをシルク・スクリーン化した「網目の世界」、彼が10年以上住む池袋をカラーで撮った新作「通過者の視線」の3つのパートからなる。

「光と影」のプリントは何度か見ているが、改めて森山流の「なぜ植物図鑑か」だったんだなあと思う。「網目の世界」は森山大道ならではのフェティッシュな世界。近作の「通過者の視線」では若いころと変わらないエネルギーに脱帽!(~2月20日)

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June 17, 2014

アントワーヌ・ダガタ展

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Antoine d'Agata photo ewhibition

4月に出たアントワーヌ・ダガタ『抗体』(赤々社)は中身も重量もずっしり重い写真集だった。その刊行に合わせて写真展が開かれている(渋谷・アツコバルー、~6月30日)。

スラム、ドラッグ漬けの娼婦、リストカットされた手、独房、死体、リビア内戦、破壊された街、性交、兵士……。ダカタが、自分もその一部としてある暴力と闇の現場。ダガタはマグナムに属する写真家だけど、写真から受け取るのは社会的関心というより、ナン・ゴールディンやボリス・ミハイロフみたいな私的な視線だ。

人間がもつ危うい暴力と官能の衝動を手渡されたような気がした。

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