December 18, 2009

庭園美術館のカフェ

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日暮れ時、目黒の東京都庭園美術館カフェでお茶を飲んでいたら、いきなり窓の外がライトアップされた。今年は紅葉があまりきれいじゃなかったけど、小さなもみじの赤が印象的。写真では色がうまく出てないけど。

庭園美術館の展示は「パリに咲いた古伊万里の華」。景徳鎮を模してヨーロッパに輸出された古伊万里のコレクション。もともとヨーロッパの宮殿に置かれたオリエンタル趣味の輸出品だから大型だし、日本家屋のなかで茶道具などに使われたものとはかなり美意識が違う。

それでも柿右衛門はいかにも柿右衛門だなあ。空間恐怖症的に空白を埋めていく景徳鎮に対して、空白の「間」を美と感ずる柿右衛門はヨーロッパ人にどう感じられたんだろう。

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November 24, 2009

奈良に寄り道

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仕事で大阪へ行ったついでに奈良へまわり、興福寺の「お堂でみる阿修羅」展へ。

朝早い近鉄で行ったのに、チケットを買うだけで30分の行列。ようやく売り場まで来ると、会場の仮金堂へ入るのに更に2時間かかるという。行列ぎらいなので普通ならあきらめるけど、既に30分並び、このために奈良まで来たと思うと意地になる。博物館や美術館で見る仏像(ふだん阿修羅が展示されてる興福寺国宝館も含めて)には違和感を覚えるので、この機会に見ようと思っていた。この混雑、考えてみれば3連休だし、会期最終日の前日だから当然か。

でも前に並んでいた地元の女性や、後ろの山梨から来たカップルと親しく話したり、互いに列を抜け出したり、「袖振り合うも他生の縁」を実感できたのが楽しかった。

阿修羅はじめ八部衆像は以前にも何度か見たことがあるけど、同時公開していた北円堂の弥勒如来、無著・世親菩薩立像(いずれも運慶作、国宝)が素晴らしい。

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五重塔の前で記念撮影する中国の若者たち。

彼らを見ていて思い出したけど、「奈良を歩くのは唐の長安にいるのと同じだ。長安は奈良にある」と書いたのは司馬遼太郎だった。

仏像が日本に入ってきたとき、それを納める建造物としてつくった「寺」は、もともと中国の官庁建造物がモデルだったという。「寺」には本来「仏教寺院」の意味はなく、「建物としての役所」を意味していた。漢の時代、中国に仏教が入ってきたとき、とりあえず「寺」に仏像を安置して拝んだことから「仏教寺院」を意味するようになった。それらの建造物はいま西安になく、奈良に残っている。役所の建物としての雰囲気をよく伝えているのは唐招提寺の金堂や講堂らしい。なるほど。あの素気ないほど装飾のない直方体がそうなのか。

はしゃいでいる彼らは、古の長安にいることを気づいているのかな?

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近鉄特急の車窓から見えた平城宮跡。以前は何もない野原だったけど、遷都1300年祭のために朱雀門が復元されている。


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November 09, 2009

Yの墓参

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亡くなって9年になる友人Yの墓参りに高尾へ出かけた。高尾駅から低い山をふたつ越えた谷あいにある寺。5年ほど前につくられた霊園で、どれも新しい墓石に午後の鈍い光が射している。

Yとは仕事仲間だっただけでなく、一緒に草ラグビーをやったり、皇居一周マラソン大会を走ったりした。山のベテランだった彼に誘われて八ヶ岳を縦走したこともある。なにより、新宿で、麻布十番で、よく飲んだ。掌を見せてもらうと真赤だったから、肝臓が悪いんだよ、医者に行ったらと勧めたけど、Yは構わず飲んでいた。

墓参の帰りにかつての仕事仲間、ラグビー仲間5人と軽く飲み、13回忌でまた顔を会わす日まで、なんとか生き延びようと言い合って別れた。

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October 10, 2009

金木犀の香りにつつまれる

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庭の金木犀が満開になった。夜、自宅に帰って門を開けると、ほのかな香りが漂ってくる。金木犀の匂い自体はきついものでなく、そこはかとなく上品なものなのに、驚くほど遠くまでその香りが届く。

自宅から駅までの道に、わが家を含めて4本の金木犀がある。それが揃って満開になって、10分弱の道のりを歩いている間、ずっと金木犀の香りに包まれているようないい気持ちになる。一年中でいちばん好きな季節なのだ。


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September 27, 2009

大阪 上町街歩き

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仕事で大阪へ日帰りで出かけた。用事の合間に、ほんの15分ほど上町台地を街歩き。大坂城から南へ下ったあたり。土曜日の午後、繁華街ではないので、人通りは少ない。

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大阪らしい(?)派手な招き猫。

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谷町筋の表通りを一歩裏へ入ると住宅街。

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帰り際に梅田へ。大阪に2年ほど住んでいた20年前、時々行ったキタのお好み焼き屋が健在だった。阪急東通りの「美舟」。東京で男1人や男同士でお好み焼き屋に入るのは気が引けるけど、大阪なら当たり前の風景だ。店内では阪神・中日戦の実況(ラジオ!)が流れていた。阪神が負けているのも、いかにも。

僕の前に男2人の後ろ姿が見えるけど、ここは2人がけの「アベックシート」。いつごろできたんだろうなあ。今では男1人の専用席になってるみたいだ。戦後間もなくからやっている店で、こんな昭和の香りのする店が当り前に残っているのが大阪の好きなところだ。

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September 23, 2009

秋の収穫

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なぜか彼岸になって畑の収穫が増えてきた。夏にほとんど実らなかったゴーヤが毎日のように取れるし、トマトやエンダイブもまだいける。今年は種まきがいつもより1カ月近く遅れたせいかもしれない。でもこのままでは冬野菜が間に合わなくなるなあ。

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朝顔や夕顔もまだ咲いている。

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September 21, 2009

由比ヶ浜の夕焼け

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遠く小笠原諸島を台風が通過した翌日。鎌倉・由比ヶ浜の見事な夕焼け。鎌倉に住んでいるT君は、こんな景色を毎日のようにながめてるんだろう。

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September 09, 2009

宙に浮いた年金記録

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いまごろになって「年金確認記録確認票」が送られてきた。これまでにも2度ほど「ねんきん特別便」が来て、確認していたのに。今回送られてきたのは明らかに小生のではない。昭和39年から42年といえば高校~大学時代。働く人間が入っていた厚生年金には加入していない。

ということは、若くても60代後半、あるいはもっと高齢者のものだろう。これが宙に浮いた年金記録というやつか。働いて、年金を払って、もらえる年齢になってもそれが戻ってこない。これまでの経過にもあきれ果てていたけれど、身近(? かつてご近所に住んでいた同姓同名という意味で)にこんな例が出てくると、お年寄りへの酷い仕打ちに改めて怒りがこみあげる。

社会保険庁の誰もが、いずれこういう事態になることを分かっていたという。関係していた政治家がそれを知らなかったはずはないし、「最後のひとりまで明らかにする」などと白々しいセリフを吐いて、自民党がぼろ負けしたのも当然か。

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August 23, 2009

浅草寺夕暮れ

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友人の祥月命日で浅草の東京本願寺へ。帰りがけに浅草寺に寄ると、夕暮れに宝蔵門と五重塔のシルエットが美しい。おとといまでいた高温多湿の上海とちがって風は心地よく、もう夏も終わりだな。

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August 18, 2009

ゴーヤ異変?

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ゴーヤの実が、やっとひとつだけ大きくなった。花は咲くのに、実がならない。去年は食べきれないほど収穫があったのに。

そういえば今年の春、毎年数十はできる梅の実がひとつもつかなかった。世界的にミツバチの大量失踪が問題になっているけれど、それだけでなく昆虫が全体に少なくなっているんだろう。

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僕の住む旧浦和市は、かつては京浜東北線沿いの市街地から20分も歩けば周囲に田園が広がっていたが、武蔵野線、埼京線ができて都市化し、人口が急増した。古い市街地でも、かつては庭をもつ一軒家が多かったけど、この20年、それがマンションになり、緑はどんどん少なくなっている。

実感としては、今年とくに昆虫が少なくなったという印象はない。でも5年、10年単位で考えると、蝶も蛾もハチも明らかに減っている。来年は人工授粉でもしないといけないか。

美しい花をつけ、そこに引きよせられる昆虫などを介して受粉する仕組みは、植物が何千万年、あるいは何億年もかけてつくってきた生存戦略だ。わが家の例だけで即断はできないけど、ともかく世界的におかしなことが起きている現実は、背後に途方もない変化があるかもしれないことを予想させる。

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