『ワン・バトル・アフター・アナザー』
『ワン・バトル・アフター・アナザー(原題:One Battle After Another)』は、去年見逃した映画のなかでいちばん気になっていた作品。渋谷にかかっていたので、今年最初の映画館通いに。いやあ、面白かったです。
アメリカ映画はこういうロード・ムービーの犯罪ものが大好きだなあ。『イージー・ライダー』や『俺たちに明日はない』以来、何本つくられたことか。無論、その根っこにはケルアックの『オン・ザ・ロード』がある。この映画の原作もトマス・ピンチョンの小説で、1960年代カウンター・カルチャーの時代を舞台にしていたのを、映画は現代アメリカに置きかえてある。
カリフォルニアの収容所に収容された不法移民を武力で解放しようとする革命派「フレンチ75」と、白人至上主義者による秘密結社の民兵組織との銃撃戦、追っかけ。ディカプリオがかつては爆弾の専門家だったが今は娘が心配なだけの元過激派を、ショーン・ペンが民兵組織の指揮官を、実に楽しそうに演じてる。定番の車での追っかけは平原の直線的な道でなく、起伏の激しい坂で見えたり見えなかったりするのが視覚的に面白い。その起伏が最後の対決の伏線になっている。
P.T.アンダーソン監督は作家性と興行成績を両立させる映画を何本もつくってるけど、これは今まででも一番の興行収入らしい。年末に「2025年の映画10本」をリストアップしたけど、去年見ていれば当然入れてたなあ。


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