写真展ふたつ
ふたつの写真展を巡る。
ひとつは「安井仲治 1903‐1942」(~4月14日、東京ステーションギャラリー)。1930~40年代に個性的な写真を撮り、若くして亡くなった写真家の回顧展。昭和初期、シュールレアリスムなど前衛的な写真と、後に報道写真と呼ばれるドキュメンタリー的な要素がひとりのなかに共存しているのが興味深い。大胆な光と影の画面がいいな。
もうひとつは大西みつぐ「TOKYO EAST WAVES」(~4月25日、目黒・ふげん社)。自身も暮らす東京東部、川と湾岸の街と人を撮りつづける写真家の1980~90年代のカラー作品。街歩きしながら捉えた小さな光景が積み重なって、バブルと呼ばれた時代のありのままの姿を、ちょっと寂しげに照らし出す写真群。
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