シンポ「在日クルド人と共に」
シンポジウム「在日クルド人と共に」(9月23日、蕨市立文化ホールくるる)に出かけた。小生が育った川口市と、隣接する蕨市にはトルコ国籍のクルド人約2000人が暮らしている。国内最大のクルド人居住地域。トルコで迫害を受け日本へ来た彼らの多くが難民申請しているが、これまで難民認定を受けた人はひとりもいなかった。
このところ、いくつかの変化がある。先日、北海道在住のクルド人が初めて難民認定を受けた。一方、次の通常国会に提出される入管法改定案には、複数回難民申請をして認定されなかったら強制送還できるとの項目がある。そうした情勢を受けてのシンポジウム。150席がほぼ満席だった。
北海道で難民認定を受けたクルド人の裁判を担当した弁護士による報告。入管に1年半収容された、地元在住のクルド人の体験報告。ウィシュマさんの死で注目された入管収容者の扱いについて、収容者を治療してきた医師の報告など。
地元に暮らすクルド人の多くは「仮放免」という状態に置かれている。仮放免というのは、難民には認定されないが、仮に収容施設から放免する。ただし職につけず、移動は制限される。そんな状態で長期にわたって暮らしているクルド人もいる。支援を受け、家庭をもち、子どもを生む。子どもは無国籍で、日本語しかしゃべれない。
ときどき蕨駅を利用する。「ワラビスタン」とも呼ばれる蕨の改札を出ると、クルド人らしき人たちとすれ違うことがある。中国人やベトナム人も多い。蕨市の人口の1割近くが外国籍。川口市も在留外国人総数では全国有数の”国際都市”。多文化共生は掛け声でなく、ここではいろんな試みが試行錯誤されている。ときどき開かれるこういう催しには、できるだけ参加するようにしている。
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Comments
おはようございます。
難民問題は迷います。
出雲にも大手企業に
勤めるブラジル2世3世の方が
沢山居られます。
農業も、漁業も人手不足。
私の地域も人の減少で中学校は
廃校、小学校もあと3年で統合され
消えます。
何でも手を打つ時を誤ると
取り返しがつきませんね。
集落の隣が移民の人でも
賑やかでも良いと思う日が
来ると思います。
私の気持ちは夢を壮大に語る
政治家を待ちますし、冷やかさずに
取り上げるメディアを支持します。
お体をお大事に。
Posted by: 荒木吉一 | September 30, 2022 09:44 AM
難民の問題は大所高所からでなく、私の近所のクルド人や、荒木さんのご近所のブラジル三世の方とか、身近なところから考えるのがいいと思っています。
Posted by: 雄 | October 04, 2022 03:31 PM