イタリア映画祭
『剥製師』(イタリア映画祭2022公式HPから)
先日、数年ぶりに映画館で映画を楽しみ、さて次はと思っていたらあっという間にBA5の感染者が増え、また映画館に行きにくい状況になってしまった。で、その間に楽しんでいるのがネットの映画配信。特にイタリア映画祭2022が粒より。今年の映画祭に出た新作のオンライン配信は終わったが、過去の出品作から選ばれた作品が8月7日まで見られるようになっている。アート的なものもエンタテインメントもあり、旧作は1000円で見られるのもありがたい。
新作でよかったのは『笑いの王』。20世紀初頭のナポリ演劇界を風刺的な笑いで席捲したスカルペッタの栄光と没落。100年前のナポリの人間と街にうっとりする。『ある日、ローマの別れ』はひねりの効いたロマンチック・コメディ。旧作で見たのは『剥製師』。小人症の動物剥製師と彼に弟子入りした若い男、旅の途中で加わる若い女の不思議な関係。ロードムーヴィーふうな味わい。『南部のささやかな商売』も楽しめた。女のことで神父をやめた中年男が故郷に帰り、村から離れた灯台にひとり住む。そこにワケアリの男や女が集まって……。笑いあり、ほろりともさせ、元気にもしれくれる。ほかに『日常のはざま』や『乳母』も見てみたい。今週はイタリア映画漬けになりそう。
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