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May 18, 2021

12階からの眺め

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昭和3年建築のわが家をリフォームしている関係で、自宅から10分ほどのホテルに数日のあいだ滞在している。12階の窓からふだん歩いているなじみの風景を見下ろすと、見知らぬ街に来たようで新鮮だ。窓は南西方向に開いていて、東北・上越新幹線と埼京線がひっきりなしに通る。地平線は雲に覆われているが、秩父から奥武蔵、奥多摩、丹沢、富士、箱根、伊豆の山々が一望できる大パノラマ。そうか、高層マンション高層階の住民になれば、この風景を独占できるわけか。ま、その心配はないけど(笑)。

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楊海英『内モンゴル紛争』を読む

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楊海英『内モンゴル紛争』(ちくま新書)の感想をブックナビにアップしました。

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May 13, 2021

カーティス・フラーを悼む

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ジャズ・トロンボーンのカーティス・フラーが亡くなった。御年88歳。

フラーをはじめて聴いたのは大学時代。ジャズ喫茶に何時間もいるとたいてい1回はかかる人気盤『ブルース・エット』だった。フラーはじめベニー・ゴルソン(ts)、トミー・フラナガン(p)、ジミー・ギャリソン(b)の豪華メンバーで、1曲目の「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」はテレビCMにも使われ、たいていの人が、ああ、あの曲、と分かる名曲名演奏。フラーの柔らかなトロンボーンとゴルソンの暖かなテナーが重なるハーモニーは、ハードバップを象徴する音のひとつだった。

十数年前にニューヨークに住んでいたとき、フラーが75歳バースデイコンサートと銘打たれたライブに出ると知ってブロードウェイの店に出かけた。写真はそのときのもの(2008年1月19日。イリディウム)。御大はすこし腰が曲がり、歩く姿も弱々しかった。出す音も、かつての艶と張りが薄れ、ややもっこり。もうバリバリの現役ではなかったんだろう。それでもエディ・ヘンダーソン(tp)らのサポートでかつての人気曲を次々に演奏してくれた。それだけで満足した記憶がある。もうフラーを聴く機会はないだろうなと、そのとき思った。そのとおりになってしまったが、今も『ブルース・エット』をかければフラーの音が蘇る。

 

 

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