力石
昨日一日の雨のあと、朝からこの時期にめずらしく空気の澄んだよい天気。与野・大宮方向へ散歩する。
国道17号沿いに中里稲荷神社がある。浦和宿と川越を結ぶ街道にあった中里の鎮守で、境内に「力石」が2つ置かれている。村人が力くらべした石で、「明和二乙酉(1765) 二十六貫目(97キロ)」と刻まれている。もうひとつの石には「二十七貫目(101キロ)」。米俵1俵が60キロだから、かなりの重さ。石の挙げ方にも片手さし、両手さし、肩上げなどのやり方があったという。
40年ほど前、司馬遼太郎さんとバスクを旅したとき山村で祭りに出会い、誰がいちばん早く斧で丸太を割れるか、男たちが力比べをしていたのを見物したことがある。ヨーロッパ古層の文化を残すバスクでは、たぶん今もこの競争がおこなわれているだろう。この神社の力石挙げは、いつごろまでやられていたのだろうか。
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