二度栗山へ
散歩で国道17号を与野・大宮方向に歩くと二度栗山がある。山といっても大宮台地の縁にある高台で、弘法尊院という寺がある。境内には数十体の石仏と石碑が集まっていて、てっぺんに弘法大師の石像がある。この石仏群はもともと二度栗山の麓に点在していて、これらを一巡りすると四国八十八カ所を巡ったお遍路と同じ利益があったそうだ。
昭和20年代後半には、二度栗山に「温泉」があった。5、6歳のころ、一度だけ祖母に連れられて行ったことがある。どうやら大正期にここでラジウム温泉が出たらしい。温泉に入ったあとくつろいで飲み食いする、小型の船橋ヘルスセンターみたいな施設だった。舞台も記憶にあるから、歌謡ショーでもあったのか。娯楽の少ない時代だから、けっこう賑わっていたのかもしれない。寺の近くに2階建ての古い木造家屋があり、壁にかすれた文字で「旅館」と書いてある。これが「温泉」の名残りなのかも。今度、確かめてみよう。
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Comments
初めまして、いつも楽しく拝見しています。
生まれも育ちも浦和のオバサンです。
二度栗山温泉の名前で、私も5~6才の頃でしたか母に連れられて、北浦和の駅前から、送迎バスに乗り行った事を思い出しました。
そのバスで、不思議な男の人を見ました、着流しにネックレスして、運転手さんにナヨナヨとした仕草で話しているのです。
母が「あれはオトコオンナだよ。」と言っていたような・・・その後温泉の大広間のステージで、先程の(不思議な男の人)が華やかな着物で踊っていました。
人生初のオカマさん遭遇の思い出です。(笑)
私の他界した父は、戦時中(豊玉刑務所)で技術指導員をしていました。
いつぞやの話に、市役所の西に受刑者の碑があること知り、市役所に行く用事があったら行ってみようと思いつつ、近くて遠い距離になっています。
それでは、浦和探訪楽しみにしています。
藤田
Posted by: 藤田 | June 14, 2020 07:53 AM
私は昭和30年代には浦和を離れたので(夏休みには来ていましたが)、二度栗山温泉がいつまであったのか知りません。ラジウム温泉が湧いていたのなら、今ならまた温泉施設をつくっても流行るかもしれませんね。
浦和拘置所で亡くなった受刑者の碑は、市役所前の道をバイパス方向に行き、陸橋手前の右側にあります。中に入れないので、碑の文字を読むことはできないのですが。
Posted by: 雄 | June 16, 2020 03:10 PM