『陽光礼讃』展へ
Tanikawa Koichi & Miyasako Chizuru exhibition
谷川晃一・宮迫千鶴「陽光礼讃」展へ(~2017年1月15日、神奈川県立近代美術館葉山)。
谷川さんの新作「雑木林」シリーズ(写真上)を見て驚いた。まるで亡くなった宮迫さんに感応したみたいな光に満ちた絵ではないか。
1988年に伊豆半島に移って以来、ふたりの絵はがらりと変わった。伊豆半島の植物や花や小動物が画面に表れてきた。宮迫さんの絵は明るい陽光のなかで花やサボテンが踊っていたけれど、谷川さんの絵は土色の、雑木林の闇のなかで小動物の気配を感じさせるものが多かったように思う。
順に見ていくと、谷川さんの絵に明るい原色が多くなるのは宮迫さんが亡くなって4、5年後からみたいだ。もともと宮迫さんの絵のなかには、谷川さんのエッセンンスがたくさん流れ込んでいたけれど、今度は逆に宮迫さんのエッセンスが徐々に谷川さんの絵のなかに浸透してきているように感ずる。だから谷川さんの新作を見ると、宮迫さんも感ずる。いい夫婦だったんだなあ、と思う。
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