高湯温泉につかる

visiting Takayu Spa in Fukushima
2カ月のオフィス通いの仕事がようやく終わり、福島県の高湯温泉に行ってきた。福島駅から吾妻山連峰へ向けてバスで40分、標高750メートルの山間にある。400年前に発見され、古くから薬湯として有名な温泉だ。
泊まったのは玉子湯という旅館。明治元年創業で、当時の茅葺の湯小屋がそのままの姿で再現されている。
湯小屋の内部。男女別で5、6人も入ればいっぱいになってしまうほどの浴槽。むろん、今も入れる。たいていの人は覗くだけで別の湯に行ってしまう。ちょっと熱めの湯にひとりのんびりつかった。
湯小屋のそばにある源泉。この宿には、源泉がもうひとつある。
湯小屋のほかに、内湯がふたつ、露天風呂がふたつ。これは露天の天渓の湯。湯は白濁した硫黄泉。湯の向こうに阿武隈川の支流、須川が流れている。対岸はミズナラ、エドヒガン、アカマツなどの林。まだ真夏の緑でなく、初夏の黄緑色。渓流の音を聞き、緑を目にし、ぬるめの湯につかっていると時間を忘れる。
日に三度、温泉につかり、散歩し、本を読み、食って寝て、それだけの四日間。持っていった本は青木正夫ほか『中廊下の住宅─明治大正昭和の暮らしを間取りに読む』という建築の専門書。昭和3年建築、築87年のわが家が明治以降の住宅の歴史のなかでどんな位置にあるのかがよくわかった。
明治20年代の旅館。ここに寝泊まりし、先ほどの湯小屋で温泉につかったのだろう。農閑期の湯治場として栄えたそうだ。
内湯の湯口。硫黄で木が変色している。
宿から15分ほど上流へ歩くと温泉神社がある。周辺に7、8軒の宿がある。
須川の河原にある源泉。高湯温泉は湯量が豊富で、どの宿も「源泉かけ流し」になっている。「源泉かけ流し」は湯が豊富で、しかも適当な湯温度でないとできない。僕は必ずしも源泉かけ流しにこだわらないけど、ぜいたくなことではある。








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