浦和ご近所探索 鰻
カミさんの誕生日に鰻を食べに出かけた。
浦和には鰻の店がたくさんある。江戸時代から続く山崎屋、天然鰻の満寿屋、若いころは特大の鰻が嬉しかった小島屋、激戦区に新しく参入した浜名など旧浦和市内に20軒ほどの店がある。中仙道の街道筋だったこと、沼地が多かったこと、明治以後は県庁が置かれたり、旧制浦和高校の卒業生が贔屓にしたことなどが理由らしい。僕は浦和と、すぐ近くの川口で育ったので、ガキのころから浦和の鰻は年に一度のご馳走だった。大学を出て都内で働くようになり、あっさりした東京の鰻の味に慣れたけれど、ときどき浦和の濃いたれの鰻が無性に食べたくなる。
今日は一度も行ったことがない店にしようと、県庁近くの中村屋へ。昭和12年創業、昔ながらの和風建築。のれんをくぐり、扉をからからと開けて入る。ここは注文を受けてから裂いて炭火で焼く。出てくるまで40分かかるので、うざくを肴に待つ。
出てきたうな重は、炭火でしっかり焼いてあるので香ばしい。たれは辛くて濃い目。このたれ、焼き具合は浦和でも独特かな。おいしくいただきました。やはり鰻にはうるさい町、静岡県三島育ちのカミさんも「また来たい」と言っておりました。
ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されている。乱獲を止めてきちんと管理し、多少値が張っても特別な日に食べるご馳走として残してほしい。
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