箱根の雪
新宿から小田急で箱根に向かうと、町田あたりから雪が降ってきた。箱根湯元からバスで山を登ってゆくと、雪はいよいよ激しい。仙石原あたりは、もう5センチ近く積もっている。早川にかかる橋から川面を見る。
斜面の木々も真っ白。
宮の下方面を見ると遠くは霞んでいる。
大きな杉の雪。
箱根でいつも泊まる、さる健保組合の寮も雪に埋もれている。
家族の湯治につきあってというより、今回は小生も湯治。数ヶ月前に痛めた右膝だけでなく、今年は冬の寒さが厳しいせいか古傷が痛みはじめた。
築85年の木造家屋に住んでいると、季節の変化に敏感になる。一種の高床式である日本家屋は暑さをしのぐことを一番の目的にしているから、真夏の暑さはエアコンなしでやり過ごすことができる。逆に真冬は、暖房している居間とキッチン以外の部屋や廊下では外の寒さとたいして変わらない。風の強い夜など、廊下の隙間から寒風が吹き上げてきて震える。そのせいか痛みの出たところ、5年前にピアノで腱鞘炎になった右ひじや、若いころ草ラグビーで何度も打撲した左肩を長時間湯につける。
湯は白濁した大涌谷温泉。この湯は蒸気造成混合温泉と言われ、大涌谷の自然温泉と、温泉成分を含んだ蒸気にくぐらせた地下水を混合したもの。人の手が加わっているが、加水・加温していないので「温泉」と認められているらしい。
かつては「箱根七湯」だったが、今では「箱根二十湯」と言われる。明治以降、箱根の各所が観光地・別荘地として開発されるとともに、温泉も次々に開発された。
ほかの季節に来ると熱くて水をうめないと入れないけれど、雪が降った今日は珍しくぬるく感ずる。
翌朝、外輪山の火打石岳に陽が射してくる。気温がぐんぐん上がり、夕方にはかなり溶けた。
どの写真もモノクロームに見えるなあ。
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