那須温泉行
知人に誘われて那須温泉へ行ってきた。谷ひとつ隔てた板室温泉は5年前に来たことがあるが、那須温泉は10代のころ1度訪れただけ。大きな旅館やホテルが並んだ温泉街という記憶があったけれど、久しぶりに来てみると、ずいぶんさびれた印象。廃業した旅館があり、営業しているところも古びた建物が多い。
那須岳は紅葉も終わり、もう冬支度。3連休初日の昨日は雪が降ったらしく、高度を上げると路上に雪が残っている。いちばん高い茶臼岳もうっすら雪化粧。
町営の共同浴場・鹿の湯へ行ったのだが連休で超満員。仕方なく同じ源泉を引いている旅館で日帰り入浴することにした。とろりと乳白色の硫黄泉は、温泉へ来たなあ、という満足感がある。
鹿の湯は41~48度まで湯温の違う6つの浴槽があるけれど、ここは露天を含めて3つ。手前の浴槽が42度くらいか。ちょうど良い湯加減。奥は熱くて43~44度程度。1、2分入ってすぐ出た。鹿の湯の48度には熱烈なファンがいると聞く。東京の銭湯の比ではなく、どんな熱さなんだろう。ここの露天はおそらく40度以下。ぬるくて、長時間入れる。僕はぬるめの湯に長時間入るのが好み。
泊まりは知人の別荘。温泉街は寂しいけれど、その下に広がる高原が別荘地として開発され賑わっており、おしゃれなレストランや店も多い。朝、窓から朝日が射し込んで目が覚めた。
外へ出るとクヌギの林。紅葉の終わった葉がずいぶん落ちていて、歩くとさくさくと気持ちよい音を立てる。
朝日が林を赤く染める。
知人夫妻が子供のように可愛がっている柴の愛犬。
この日は温泉街を抜けて那須岳をさらに登り、大丸温泉へ。ここは日本秘湯を守る会のメンバー。
川を堰きとめてつくった、いくつものの露天がある。下流から上流へ、沢を上りながらの露天めぐりが面白い。湯は無味無臭無色透明の単純泉。飲んでも白湯みたい。熱さもちょうど良く、山に抱かれての長湯。
露天は女性専用以外は混浴で、男も女も旅館が用意したタオルを巻いて入ることになっている。おばちゃんたちが入ってきて、賑やかにおしゃべりを始めた。しばらくすると若い子も2人、そろりそろり入ってくる。東北の温泉は混浴が多く、透明の湯でもたいていタオル禁止だけど、関東圏では宿がタオルを用意して昔ながらの混浴を守っているんだな。
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