柳家小三治を聞きに
enjoying rakkugo, traditional comic storytelling
落語はCDやテープで聞くことが多いので、生で聞くのは一昨年の快楽亭ブラック以来。柳家小三治を聞くのは20年ぶりくらいだろうか。でも小三治の評判のまくらを活字化した『まくら』『もひとつ ま・く・ら』(講談社文庫)は、『志ん朝の落語』(ちくま文庫)とともに風呂の友。ぬるい湯に長時間つかりながら楽しむ。
小三治は病気をしてから高座に上る回数が少なくなり、チケットがなかなか手に入らないと聞いている。だから地元でやることを知ってさっそく申し込んだ。1300席もあるホールを満員にするんだからすごい。
今日は『まくら』に収められているような長いまくらはなし。現代人にはわからない噺の中味、「四神剣」の解説や舞台になる料亭が日本橋のどこにあるかをまくらにして、「百川(ももかわ)」。田舎訛りまるだしの百兵衛と、見栄っ張りの河岸の若衆が江戸弁でのこっけいなやりとりが絶品。
仲入り後は「転宅」。浜町河岸、見越しの松に黒塀の粋な家屋に住む元義太夫師匠のお妾さん。そのしたたかな色っぽさとドジな泥棒のやりとりに笑う。
Comments
御無沙汰しています。小三治、いいですね。
私も4月25日に、福岡での独演会に行きました。落語は全く詳しくないんですが、小三冶に関してだけは別です。幸い福岡では春と秋の年2回、まだ定期的に独演会が開かれています。ここ数年、必ず行くようにしています。
昨年の春・秋の独演会は、もちろん気持ちの上でもですが、身体的にも辛そうでしたが、今回は体力気力も充実しているようで一安心しました。
収容4百人強の小さいホールですが、知人(北九州市で小三冶独演会をかって開催した人)の世話で、毎回最前列の席で見ています。真ん中の席だと2、3メートルの位置から細かい顔の動きとかが見てとれて、最高の贅沢です。
いつまでも元気でいて欲しいですね。
Posted by: TO | May 03, 2012 11:27 AM
ご無沙汰しています。お体のほうはいかがでしょう。
私も落語はそんなに深く知っているわけではないのですが、小三治はいいですね。小さなホール、それも最前列で聞けるとは何と贅沢な。私が聞いたのは大きなホールで、しかも中段でしたから、顔の細かな表情までは分かりませんでした。師匠も、「こんなに広いと後ろの人の顔が見えません」と言ってました。
晩年の志ん朝を何度か聞こうと思いつつ、聞きそびれてしまいました。こんなこと言ってはナンですが、演者もわれわれもいつまで元気か分からないので、聞けるときに聞いて後悔のないようにしたいですね。もっとも、大宮で夏にも独演会があるのを知り、その場で電話を入れましたが、完売です、と言われてしまいました。
Posted by: 雄 | May 03, 2012 04:40 PM