万座温泉にひたる
2月からかかっていた仕事に一区切りついたので、群馬県の万座温泉に行ってきた。3月11日以降は、テレビの音を消してつけっぱなしにし、地震や原発事故のニュースを横目で見ながらパソコンに向かう日々。時には大きな余震で部屋から逃げだすこともあった。
万座温泉は火山である草津白根山の中腹、1800メートルの高地にある。江戸時代から湯治場として知られていた。滞在したのは、いちばん古い日進館。
この写真は露天「極楽の湯」。周りには2メートル近い根雪が残っている。冷たい風に顔を吹かれながら熱い湯につかり、雪景色をながめていると文字通り「極楽」気分になれる。
万座でいちばん古い「苦湯」。胃腸病などによく効くから、今も湯治客が多い。
「自粛」空気が蔓延しているからガラガラかと思ったら、スキー・シーズンとGWの谷間の平日なのに、けっこう客がいる。滞在客への割引、きれいな部屋、地産地消の食事、都心からの直行バスといった形で、湯治システムを今ふうにしているのが効いているのかも。
硫黄泉で、乳白色の湯がとろりと肌にやさしい。ほかに「姥湯」「滝湯」など9種類の湯があるけれど、「万天の湯」は節電で閉められていた。
露天「極楽の湯」の入り口は本館から少し歩いたところにある。
深夜の「極楽の湯」。これがまたいい。湯気の影が根雪にゆらめいている。
「苦湯」源泉の湯畑。硫化水素が噴き出て立ち入り禁止になっており、そばまで行けない。以前、危険だからと旅館に営業停止命令が出たこともあるが、「苦湯」ファンが署名を集めて営業を続けられたという。
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