浦和ご近所探索 仕舞屋
歩いて5分ほどのところに旧中山道が走っている。
ふつう中山道といえば国道17号を指すけれど、17号線はこのあたりでは昭和初期に蕨市から旧浦和、旧大宮にかけて旧中山道に沿ってつくられたバイパスのことで、お年寄りはこの道を「新国道」と呼ぶ。東京と上信越方面を行き来するトラックは新国道や、1970年代につくられたバイパスのバイパスを通り、旧中山道は町なかの生活道路として残っている。
浦和駅周辺の旧中山道は繁華街だけれど、少し離れて小生の家近くまでくると、商店もとぎれとぎれになってくる。駅周辺はすっかり新しい建物に建て替わったが、このあたりになると街道に面して戦前の商家建築がぽつんぽつんと残っている。そのうちの何軒かは、普通の民家に改造した仕舞屋(しもたや)になっている。
僕が1970年代に住みはじめたころはこういう商家建築がたくさんあって、まだ商売している家が多かった。今はなくなってしまったけれど、白壁に装飾をほどこした、保存しておきたいような立派な商家もあった。
そんな商家が1980年代あたりからどんどん商売を止めて仕舞屋になり、今はその仕舞屋も姿を消して新しいビルやマンションに変わりつつある。
仕舞屋は、もともと商店だから街道に面した間口が広い。仕舞屋になるとそこにガラス戸を嵌め、戸を開けると土間で自転車置場や物置になっているところが多い。この仕舞屋は間口の半分を仕切って温室にしている(あるいは2軒なのか)。
写真に撮った4件の仕舞屋の隣はいずれもマンション。ここもいつまで残っているか。
こちらはまだ営業中。どうも変な建物だなと思ったら、もともと長屋の商家建築で2軒入っていたのが、1軒が商売を止め、真ん中からすぱっと切り落してしまったらしい。
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