浦和ご近所探索 文化住宅・2
わが家の近所に「和風住宅の玄関脇に1室洋間」の文化住宅が2軒残っていることは前のエントリーで書いたけど、戦前からの住宅街のなかに1軒だけファサード(正面)が完全に洋風な文化住宅が残っている。
ここは古い開業医のお宅。昔、一度だけ行ったことがあるけれど、待合室や診察室など医院としての空間が当然のことながら洋風になっている。でもその奥の自宅部分は和風になっているようだ。脇の塀越しにこの医院を見ると、和風住宅としか思えないし、庭も和風になっている。
「(明治政府が推進した)文化住宅の目指したものは本格的な椅子座生活を営む洋館による住宅の改良だったが、その後広がっていった『文化住宅』のイメージはよりあいまいなものになった」(小沢朝江・水沼淑子『日本住居史』吉川弘文館)。これも和洋折衷の一例。
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