済州島あちこち・2
済州島はシャーマニズムが生きている島だ。島の東北部にある新村里。集落の守護神を祀る本郷堂の中心には、樹齢400年の榎の大樹が枝を伸ばしている。この神木に色とりどりの布を結んで願をかけ、ムーダン(巫女)を中心に女たちが祈りをささげる。
この島は全体が、中央にそびえる火山の漢拏(ハンラ)山と、その溶岩がつくった台地からできている。だから薄い表土の下は火山岩だらけ。畑にするために掘り起こした火山岩を、周囲に風よけのために積み上げている。石垣のある、済州島の典型的な風景。
済州島は海女の島でもある。東海岸、村の海女たちが経営している食堂で食べた、あわびの粥。緑色をした腸のスープに、柔らかく煮込んだあわびが絶品。
やはり海女のおばあちゃんが焼いてくれた、ヨモギのチジミ。苦みがなんとも言えない春の味。
城邑民俗村。李氏朝鮮時代の農村がそのまま残っている。ここがユニークなのは、文化遺産をただ保存しているのではなく、実際に村人が住んでいるところ。
炊事場の天井。しっくいに木の梁が美しい。
これは何でしょう? 答えはトイレ。右側の石の隙間から用を足すと、飼っている黒豚がすぐにそれを食べてくれる。きわめてエコロジカルな循環! ただし、現在は別にトイレをつくっているそう。
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