雑賀陽平の年賀状
友人のマンガ家、雑賀陽平(さいが・ようへい)が今年4月のJR福知山線脱線事故で亡くなったことは、事故の直後のブログに書いた(05年4月26日)。年賀状を整理していたら、ここ10年ほどの彼からの年賀状が何枚か出てきた。
雑賀陽平の年賀状は友人たちに評判のもので、「美人の奥さん」(と、いつも言ってた)と結婚し、2人の子供が生まれ、子供たちが大きくなり、やがて独立していくのが毎年、ほほえましいタッチで描かれていた。ときに自虐的なナンセンスの笑いが特徴的な彼の普段のマンガとは違う、温かさの感じられる年賀状だった。
アップしたのは1996年以後のものだけど、それ以前のものもどこかにあるはず。これだけでも、息子たちが年ごとにたくましく、大人になっていくのが分かる。下の息子はパンクバンド「オシリペンペンズ」のヴォーカル、モタコというミュージシャンで、若い人には人気があるらしい。今年の賀状で、彼はギターを持っている。
「美人の奥さん」から、もう絵入りの年賀状を出せなくなりました、という喪中の挨拶をいただいた。雑賀陽平という名前と彼のマンガを、ひとりでも多くの人が記憶に留めておいてもらえればと思う。改めて冥福を祈りたい。
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